曜変天目茶碗(稲葉天目)ようへんてんもくぢゃわん
世界に3碗しかない曜変天目のうち、模様がもっともはっきり出ている。
- 制作年
- 南宋時代(12〜13世紀)
- やきもの
- 建窯の天目(中国・福建)
- 所在
- 静嘉堂文庫美術館(東京都千代田区) 地図
- 指定
- 国宝
- 技法
- 陶器(建窯・黒釉)
- 寸法
- 高さ7.2cm・口径12.2cm・高台径3.8cm
中国福建省の建窯で宋代に作られた黒釉茶碗の一種。「天目」は鎌倉時代の日本で生まれた黒釉茶碗の総称で、「曜変」も室町時代の日本の語で、黒釉の斑紋のまわりに青や緑や虹の光彩が現れた茶碗を指す。窯の中の偶然の変化で生じたと考えられ、その仕組みは今も完全には解明されていない。完品は世界に3碗しかなく、すべて日本にあり、いずれも国宝。本品はそのうち光彩がもっとも鮮やかに現れ、斑紋の大きさと数でも他の2碗を凌ぐとされる。見込み全体に大小の銀色の斑紋が散らばり、そのまわりに青や藍の光彩が出て、光の角度で淡黄・白・橙・淡紅にも見える。もとは徳川将軍家の所有で、徳川家光から春日局に下賜されて淀藩主稲葉家に伝わったことから「稲葉天目」と呼ばれる。天目台は紀州徳川家伝来の宋代の無文漆器「尼ヶ崎台」。
説明文の出どころ:曜変天目茶碗 (静嘉堂文庫)(Wikipedia・CC BY-SA 4.0)
写真について
- ライセンス
- Public domain
- 撮影
- 高橋義雄編『大正名器鑑 第6編』(1937年)
- 出典
- 1937年 高橋義雄編『大正名器鑑 第6編』(宝雲舎)所収。掲載当時は小野哲郎氏蔵