三彩貼花龍耳瓶さんさいちょうかりゅうじへい
二頭の龍が口縁を食む把手。西方の酒器アンフォラに由来する形を、唐三彩で焼いた。
唐三彩は唐代の鉛釉を施した陶器で、主として副葬用に作られた。白い粘土で形を作って1000〜1100度で素焼きし、銅(緑)・鉄(赤褐色)・コバルト(藍)などの釉を掛けて850〜950度で焼き直す。鉛釉は気泡が少なく透明度と光沢が強い。本品は貴人の墓に納められた瓶で、実用品ではない。龍の頭が口縁を食むように表された二本の把手が印象的で、この器形はアンフォラと呼ばれる西方の酒器に由来する——交易で栄えた唐王朝を象徴する、異国情緒に富んだ優品。胴に貼り付けた花文(貼花)にも三彩が掛かる。横河民輔は建築家・実業家で、1914年ごろから中国陶磁を集め、新石器時代から清時代までを体系的に含む約5000点のコレクションを作った。1932年から1943年にかけて約1100件を東京帝室博物館に寄贈し、東京国立博物館の中国陶磁の核となった。
説明文の出どころ:唐三彩(Wikipedia・CC BY-SA 4.0)
写真について
- ライセンス
- CC BY 4.0(ColBase)
- 撮影
- 東京国立博物館
- 出典
- 出典:ColBase(https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/TG-647?locale=ja)をもとに縮小